玉緒の日記

日々是流々

今年初のかす汁

新年がはじまり、最初の週末ということで、昨年末以来足を運んでいなかった飯屋に久々に顔を出した。昨年末は、近所に素晴らしく美味い昼の寿司を食わせる店を見つけて、ちょっと足が遠のいていた。年も変わり、久しぶりにあの味が恋しくなって、飯屋に運ぼうと意気揚々とでかけたのである。

 

暖簾をくぐり、中に入るとまずは小鉢を品定め。魚の煮付け、野菜の煮物、天ぷら盛り合わせ、おでんなど空きっ腹にやさしい見事なラインナップで、今回は長らく魚を食べていないこともあり、魚の煮付けをチョイスした。そして、お目当てのかす汁とご飯大盛りをコール。

 

飲食店ながらネコが店内で寝転がっているという、なんとも衛生的にはアウトなところではあるけれど、家でご飯を食べているようで妙に落ち着く。そうした雰囲気を求めてか、老人の客も多い。

 

しばらくすると、温められた魚とかす汁が登場。まずはかす汁を一口。うまい、なんとも言えずうまい。味に派手さはないけれど、にんじん、こんにゃく、ごぼう、その他もろもろの具がたっぷりと入っていて、食感も味のバリエーションも様々でとにかく満足である。ずずっとかすの効いた熱々の汁がお腹から円状に熱を広げ、体に染み渡る。魚はぷりぷりの身が食べ応え十分。醤油の味がほどよく染みこんでいて、魚のあっさりとした風味を上手に引き出した味だ。

 

大盛りのご飯をあっという間に平らげた。週末の楽しみは飯からはじまる。