玉緒の日記

日々是流々

近所のTSUTAYAでDVDを借りてきた

もうタイトルのとおりなんだけど、DVDを借りてきた。たまにある旧作レンタル100円の日だったので、ここぞとばかりに借りてきた。ほとんど新作を借りることはないので、ありがたい限りである。

 

ところで、映画の長さはだいたい2時間程で、これを全部観るとなると相当な時間を消費することになる。つまらない映画に当たってしまうと、2時間を無駄に消費することになるし、つまらない映画の効用として体感時間は3時間でも4時間にでも感じてしまう。最後まで観なければいいじゃないかと言われればそうなのだけど、映画によっては後半部分で一気に面白くなるもの、例えば「ニューシネマパラダイス」なんてまさにそうであるが、こういうのもあるわけで最初だけでは判断がつかないものもある。この映画は、後半というか、最後のあのエンディング部分が絶頂であり本当に価値ある場面はあそこだけである。それ以外の部分はエンディングに対してふりかけ程度しかない。かと言って、他の部分は必要ないのかと言うとそういうわけでは無いのだけれど…要は最後まで観てみないと、それが面白いのか面白くないのかはわからないのだ。だから、結局は全部観るしかない。それに、生来の貧乏性であるためほんの最初だけ観て止めてしまうなんてことは、どうしてもできない。「最後まで観るという行動自体に価値がある」と哀れながら信じてしまっている。この染みったれた根性のため、イヤイヤながらも最後まで観た作品は数あまたある。

 

さて、今回借りたのは「ヒミズ」「麦の穂をゆらす風」「ミュンヘン」「鉄コン筋クリート」の4本。昔は、「つまらない映画なんか借りたら大変だ」という恐怖から、アカデミー賞なりなんたら賞なり、何かしら賞によって評価されているものを借りていた。ハズレはないだろうと考えていたけれど、残念ながらこれが間違いであることに気付いたのはごく最近である。近頃は、映画の評論やネットに転がっている批評なんかを頼りに映画を探してみていることにしている。今のところ割とアタリにめぐり合えている気がするのだけれど、果たして今回はいかに。

 

今回は、まずは「鉄コン筋コンクリート」から観てみようかな。そうそう、ついこの間までやっていた「ピンポン」のアニメはめちゃくちゃ良かった。まず、構図が素晴らしいし、色遣いは「まことちゃん」のように若干奇抜な匂いはするが、松本大洋の世界観にうまくマッチしている気がした。そして何よりテンポがいい。アニメにおけるテンポって実は一番重要なのじゃないかと思う。漫画を読むテンポって人によって個人差はもちろんあると思うけれど、大きくは作風に影響されるものである。台詞はもとより、絵に込められた情報量、コマごとの接続具合などが漫画を読み進めるテンポを決定する。そして、このテンポこそが、作品を構成するいろいろな要素が交じり合って完成するがゆえに、作品をその作品たらしめる最も重要なファクターだと思う。アニメで漫画を再現するときは、漫画から読んでいる読者のテンポを乱さないようにしなければならない。わざと崩してくるものもあるけれど、それは敢えて意図的にしている分には考えがあってのことなので、読者にも説明がつきやすいしきっと製作側も何かしらそこを匂わせるようにしてくるから、読者側も混乱することは少ない。その点、「ピンポン」は素晴らしい出来だったと思う。

 

話はそれたけれど「鉄コン筋クリート」はどうだろう。漫画は読んだことがないのだけれど、楽しみだ。